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森の墓地

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森の墓地こと、スコーグスシュルコゴーデン(Skogskyrkogården)は、1994年、20世紀以降の建築としては登録第1号の世界遺産です。
コンペによって無名の若き建築家、グンナール・アスプルンドと友人のシーグルド・レヴェレンツとの協同設計案が選ばれました。2人の建築家にとって、事実上のメジャーデビュー作品となります。


グンナール・アスプルンド (Erik Gunnar Asplund)1885-1940 スウェーデン



北欧の20世紀の代表的建築家である、アルヴァ・アアルト、アルネ・ヤコブセンらに多大な影響を与え、北欧近代建築の礎を築きました。
ストックホルム王立工科大学で建築を学び、初期の近代建築運動や当時の北欧諸国で盛んであったナショナル・ロマンティシズムに影響を受けたといわれています。

アスプルンドは建築家にとっては最盛期ともいえる年齢でこの世を去り、作品はほとんどスウェーデン国内に限られていて、作品数も多くはありません。
しかし、卓越した設計スキル、時代を超えたデザイン、人間の心理や情緒など、それらと自然や建築との関わり方を、みごとに表現している点などが素晴らしいとして、評価されています。




森の墓地・森の礼拝堂(1940) グンナール・アスプルンドとシーグルド・レヴェレンツ

スウェーデンの首都ストックホルム郊外にある共同墓地です。その中の森の火葬場は1940年に竣工。
1935年以降に、森の火葬場を一人で担当することになったアスプルンドにとっては、彼が亡くなるまでの全行程で、25年間という長期間の設計と施工が続けられました。
彼にとってこの墓地は代表作であり、建築家としての生涯を、この作品に捧げました。アスプルンドの死後はレヴェレンツがランドスケープの設計を引き継ぎましたが、彼らの死後も墓地の工事は、断続的に続けられています。













 





























 
 



スウェーデンの人々にとって死を迎えた時に、精神的故郷の森へかえって行く運命を直感的に悟らせるような建築表現を実現している点で、この墓地は高く評価されています。





 


















 

 
















Tabi/世界の建築 2010年6月
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