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福建土楼

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福建土楼とは、中国福建省南東部の山間にある土楼群のことです。
その中の一部に、「客家土楼」(はっかどろう)と言われている土楼があります。
その土楼とは、正統な漢民族(客家)の一族が、戦乱を逃れて南へ移動するなかで建造した、要塞型・巨大集合住宅のことです。


福建土楼




福建省には2万を超える土楼が点在していますが、世界遺産としては46です。
その中で、今回は厦門 (アモイ)から車で約2時間30分の華安土楼群(大地土楼群)へ行きました。(厦門 からだと一番近い)
その他、永定土楼田螺坑土楼・南靖土楼などがあります。







ゲートから土楼までは、電気自動車で移動します。









土楼の形で、長・正方形のものを「方楼」といい、、円形のものは「円楼」と呼びます。






 
 




























最初に方楼の「東陽楼」から見学しました。















せっかくですから、色が強いブルーシートと、カラフルなビーチパラソルは止めてほしいものですね。








 














 



「南陽楼」は土楼博物館になっており、さまざまな展示物があります。















共同生活という意味で、土楼建築はマンションのもとになったとも言われています。
現代建築の中には、円楼をモデルにした集合住宅がいくつか建設されています。





 
















 

 
 












型枠ですね。






















二宜楼へ移動します。








18世紀中期の建築、大きな円楼の「二宜楼」。地上4階建で、高さ約16メートル、直径約73メートルあります。
大きさもですが、内部構造がすばらしいことから中国の最高傑作ともいわれ、土楼之王ともいわれています。
二宜楼は地元人の土楼だそうですが、土楼と言えば「客家円楼」が有名ですね。

客家とは、地元住民からすれば移住してきた漢民族はよそものという意味から、お客さんの家だという意味で名付けられました。
一族で住み、守りに徹した集合住宅ですね。

円形にした理由は、諸説ありますが、
身分の上下が、あからさまにならないように配慮したからだとも言われています。





↑門の左右に、「お~い、オレオレ開けてくれ~」と呼ぶ為の穴(伝声洞)があります。(インターフォンですね)
<Sound Transmission Hole>







二宜楼の内部スペースはとても広く、井戸も2つあります。
基本的に各住居は1~4階で使用し、隣とは繋がっていません。これを単元式と呼ぶそうです。(ただ、ここには4階に隠し廊下あり)
一方、博物館になっている南陽楼は、内通廊式になっていて各階に廊下があり、ぐるっとまわれるようになっています。



 











4階の隠し廊下にある、設置型の梯子階段。
 

 

 


 
 


アメリカの衛星がこの土楼群を発見して、世界的に有名な建物になりました。
このように円形だから、空から見るとミサイル基地の核サイロに見えたそうで、当時大騒ぎになったそうです。
Tabi/世界の建築 2013年2月
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