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グラスハウス(ガラスの家)

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ここはマンハッタンから電車で1時間程にあるニューカナーンという街にあります。
フィリップ・ジョンソンは約19万平方メートルにも及ぶ敷地の中に、ガラスの家を含め、10もの建物をその森のなかに建築しました。道楽の舞台ともいえる敷地全体が、彼の代表作になりました。


フィリップ・ジョンソン(Philip Johnson) アメリカ 1906-2005



アメリカのモダニズムを代表する稀代の建築家。
ハーバード大学では哲学を専攻し、その時、父親から相続した株で、巨万の富を得ています。
卒業後は世界中の古典建築と近代建築を見に旅行して、見識を深めました。
1930年、ニューヨーク近代美術館(MOMA)の初代館長アルフレッド・バーの誘いでキュレーターに就任し、当時主流だった古典主義様式のアメリカ建築に一石を投じることになる、近代建築(インターナショナル・スタイル)展を開催するなど、アメリカにモダニズム建築を紹介しました。
自身も1940年にハーバード大学建築学部大学院に入学して、本格的にグロピウスらなどから建築を学んでいます。
1946年、またもMOMAのキュレーターに就任して、ミース・ファン・デル・ローエをアメリカに紹介しました。その後、ミースのアメリカでの活動に協力し、シーグラム・ビルをニューヨークマンハッタンで実現させています。
先見性と柔軟な発想の持主であったジョンソンは、建築とアートを結びつけ、その時代に合わせた作品をその後も多くアメリカに残しています。
マンハッタンのAT&Tビル(現ソニービル)はポストモダニズムへの代表的な建築として評価されました。

1979年に設立された、プリツカ―賞の初代受賞者。




グラスハウス(ガラスの家)と付属建築物 フィリップ・ジョンソン












ビジターセンター (Visitor Center)
















エントランスゲート (Entrance Gate)(1977)


















ダ・モンスタ 
(Da Monsta)(1995)

ジョンソンは1988年、MOMAで脱構築主義展を開催しています。
それは世界の建築家たちを驚愕させた出来ごとで、その後、このフランク・ステラの彫刻建築からハイテク建築へと、流れていきました。
当初、このダ・モンスタは、ビジターセンターとして建てられました。































書斎 (Library Study)(1980)

イタリアのアルベロベッロにある民家、トゥルッリがモチーフになっています。
暖炉以外何もない、ストイックな空間です。


















 














ゴーストハウス (Ghost House)(1984)

観賞用の建物としか言いようがない、針金構造の家です。




ドナルド・ジャッドの作品 (Judd Sculpture)




レンガの家 (Brick House)(1949)

実は木造建築で、レンガで覆っています。
内部は工事中で見学出来ませんでしたが、それはそれは官能的なデザインだそうです。
ガラスの家の斜めに向かい合って建っています。












グラスハウス (Glass House)(1949)

グラスハウスことガラスの家は、ミース・ファン・デル・ローエがファンズワース邸をを計画していたとき、
そのスケッチを見て発想したと言われています。実際の建物も、ファンズワース邸より2年早く完成しました。(施主の特権ですね)
しかししかしすんばらしー。
自分のための週末住宅で、ジョンソンは最晩年までここを使い続け、2005年にグラスハウスのベッドで息を引き取っています。
享年98歳。















 



 



 

 











 

 


 


 
リンカーン・カースタイン・タワー (Lincoln Kirstein Towar)(1985)  and  パヴィリオン (Lake Pavilion)(1962)
 
 






パヴィリオンはスケール感がつかみづらい建物。東屋的ですね。





 


 

 



Pool











 
 



 








絵画ギャラリー 
(Painting Gallery)(1965)

フィリップ・ジョンソンは有名無名問わず、気に入った作品があれば購入し続けました。
現代アートのすべてが超大好きな彼のコレクションが、ここに収められています。





回転式のアートパネルに作品が飾られています。



 










友人のアンディ・ウォーホールによるジョンソン60歳位の時の作品。





 














Schnabel Sculpture






彫刻ギャラリー (Sculpture Gallery)(1970)

彫刻の収納場所として建てられました。










このギャラリーは、反時計回りに螺旋状の下段を下りて行きます。








 





一番下の奥のギャラリーは、ジョンソンが一番好きだったスペース。



 




 



 
 

当日は曇りだったので、光の入り方を体験出来ませんでしたが、
晴れた日は別物らしいですよ。

 

 






Tabi/世界の建築 2011年3月
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